ITパスポート試験とは?難易度や合格率を徹底解説!

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an eye-catching image ITパスポート試験
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近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉の普及とともに、さまざまな企業にてデジタル技術を活用した多様なシステムが新規導入されており、一般社員にもITリテラシ―の需要が増加しています。

そんななか注目を集めているのが「ITパスポート試験」です。

ITリテラシ―の需要の増加とともに、ITパスポート試験の受験者数は増加傾向にあり、令和5年には年間応募者数が25万人を超える人気資格となりました。

ITパスポート試験とは一体どのような資格なのでしょうか。
今回は、ITパスポート試験とは?という側面から、試験の概要や難易度、合格率、おすすめの勉強方法などを解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

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ITパスポート試験とは?

ITパスポートとは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

ITパスポート試験は、経済産業省が認定している情報処理技術者試験(国家試験)のうちの1つです。
国家試験の1つというと難しそうに感じますが、ITに関する基礎的な知識を理解できているかを問われる試験で、IT系の国家試験のなかでは最も取得が容易な入門レベルの試験となっています。

なお、試験を実施しているIPA(情報処理推進機構)が公開している情報処理技術者試験の一覧画像が下記になります。

情報処理技術者試験

上記画像から確認できる通り、受験対象者は「ITを活用するもの」かつ「すべての社会人」とベーシックな試験内容であることが分かります。

上記の説明をまとめると、ITパスポート試験の要点は下記の3点です。

・ITにおける入門者や初心者向けの資格
・試験対象はIT技術を利用する社会人
・ITに関する基礎知識を身につけていることが証明できる資格

つまり、ITパスポートは、ITに関する幅広い知識を学ぶことに長けている資格であるということが分かります。

余談ですが、「ITパスポート」の資格名はその名の通り「ITのパスポート」という意味であり、ITの知識を一定以上持っていることを証明するパスポートのような役割を持つようにという意味を込めて決めたそうです。

ITパスポート試験の合格率と難易度について

例年のITパスポート試験の合格率は約50%となっています。

国家試験のなかでは易しい部類に入る資格であることは間違いないでしょう。

なお、合格率は公式サイトに記載されている試験結果から確認できます。
令和6年1月の最新版の試験結果は下記表の通りです。

分類合格率
社会人53.4%
学生39.4%
合計50.5%
ITパスポート 試験結果より引用)

試験の難易度について

 難易度について詳細を述べる前に、ITパスポート試験を受験している対象人物像について、2024年3月時点の最新の試験結果(令和5年4月度~令和6年1月度の累計)を基にまとめていきます。

全体の合格率は51.2%です。

社会人の合格率は54.3%、内訳として、IT系企業に勤める社会人の合格率が52.0%、非IT系企業に勤める社会人の合格率は54.9%です。
※社会人におけるITパスポート試験の応募者の81.5%は非IT系企業が勤務先となっている。

学生の合格率は大学生46.3%、専門学校24.9%、高校生24.9%です。

非IT企業の社会人で2人に1人、高校生でも4人に1人は合格していることを踏まえると、受験勉強をしっかりすれば、十分に合格可能な試験と言えるでしょう。

ITパスポート試験の内容

ITパスポートの試験の内容を簡単にまとめていきます。

ITパスポート試験内容

項目内容
試験時間120分
出題数小問:100問
※総合評価は92問、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行われ、残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われる
出題形式四肢択一式
出題分野ストラテジ系(経営全般):35問程度
マネジメント系(IT管理):20問程度
テクノロジ系(IT技術):45問程度
合格基準総合評価点600点以上、かつ分野別評価点300以上
・総合評価点:600点/1000点以上
・分野別評価点
  ストラテジ系:300点/1000点以上
  マネジメント系:300点/1000点以上
  テクノロジ系:300点/1000点以上
※全体で6割以上正答、かつ分野別に3割以上の正答が試験の合格に必要となる
試験方式CBT(Computer Based Testing)方式
コンピュータに表示された試験問題をマウスやキーボードを使って解答する方式
※身体の不自由等によりCBT方式で受験できない方のために、4月と秋期10月の年2回、筆記による方式の試験を実施している
採点方式IRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づいて解答結果から評価点を算出する

ITパスポート試験の出題分野

ITパスポート試験では分野別におおよその問題数が割り当てられており、例年の試験結果を確認すると下記の通りとなっています。

ストラテジ系:約35問
マネジメント系:約20問
テクノロジ系:約45問

それでは各分野の出題内容について詳しく確認していきましょう。

ストラテジ系(約35問)

・企業と法務
・経営戦略
・システム戦略

※IT関連の分野ではない、ストラテジ系が大きな割合を占めていることは覚えておくべき事項です。

マネジメント系(約20問)

・開発技術
・プロジェクトマネジメント
・サービスマネジメント

テクノロジ系(約45問)

・基礎理論
・コンピュータシステム
・技術要素

ITパスポート試験の勉強方法

Itパスポートの資格取得を目標に学習する際は、参考書を使って一通りの試験内容を把握した後、ひたすら過去問を解き続けるのがおすすめです。

基本的にITパスポート試験の内容は、学生やITに関係しない初学者からすると初めて触れることが多い内容となっています。
そのため、最初から過去問を主軸に据えて学習すると未知の問題に対する解答を覚え続ける必要があり、やや難易度が高く、効率は悪くなります。

一度参考書を読み込んでから過去問を解くことで背景を鑑みて解答を検討できるようになるため、おすすめです。

なお、参考書は流し読みで、一度読み終えたら過去問に挑戦というのが最もおすすめの方法です。
過去問を解いて間違えたところを参考書で復習する、この流れを繰り返すことでより理解が深まります。

FAQ

この章では、ITパスポート試験に関する疑問をFAQ形式で簡潔に紹介しています。

Q
ITパスポート試験の次のステップは?
A

ITパスポートの取得後はIT系の職業かどうかにより次のステップが変わります。

一般職の場合「情報セキュリティマネジメント試験」がおすすめです。
IT情報セキュリティの知識に特化した試験で、ITパスポート同様、業務や活用の領域にかかわらず、ITを利活用する方向けの資格です。

IT系職の場合「基本情報技術者試験」がおすすめです。
ITパスポート試験を深掘りしたような内容の試験で、ITエンジニアとしてキャリアをスタートするために必要な基本的知識が身につきます。

Q
初級システムアドミニストレータ(初級シスアド)試験との違いは?
A

ITパスポート試験は初級シスアドの後継資格と言われています。
※初級シスアドは、現在は廃止された資格です。初級シスアドは、IT業務のリーダーを育成するための試験であるため、ITパスポート試験よりも難易度が高めで取得が難しい資格でした。

Q
MOSとの違いは?
A

MOSはマイクロソフト社が認定する民間資格なのに対しITパスポートは国家資格です。
また、MOSは、office製品を実際に使いこなすスキルを証明する資格であり、実技試験が行われますが、ITパスポート試験は四肢択一式による試験で、IT全体に関する知識が求められます。
※即戦力として実務能力が求められる場合には、MOSの方が重宝される傾向があります。

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